BOIR (実質的支配者情報報告)

New Beneficial Ownership Information (BOI) Reporting Requirements for Small Businesses under the Corporate Transparency Act

米国企業透明化法に基づく
米国中小企業の実質的支配者情報(BOI)報告義務に関するお知らせ

2024年1月1日に制定された米国連邦法により、これまでアメリカ合衆国内で形成されたほとんどの中小企業に対し、新しい連邦報告要件が導入されました。これにより、皆様が所有または実質的に支配する法人が、特定の個人情報や法人情報を米国政府に報告する必要が生じる場合があります。皆様がこの要件を理解し、遵守するために、以下では導入された新法の概要を示します。

以下は、最新の連邦規則の要約となります。報告書をご自身で提出されるか、法律事務所などの第三者機関を利用するかに関係なく、新しい連邦報告要件を理解することは、貴社にとって極めて重要となります。現時点で報告要件には曖昧な表現も多く、随時連邦政府からコメントも出されていますので、ご自身で申請される方は、報告内容の適法性について、十分にお気を付けください。

What is the Corporate Transparency Act?  企業透明化法とは何か。

企業透明化法(Corporate Transparency Act)(以下、「CTA」という。)は、2021年の国防権限法(National Defense Authorization Act)の一環として、2020年の資金洗浄防止法(Anti-Money Laundering Act)に基づいて、米国議会で可決されました。CTAの目的は、資金洗浄、テロ資金供与、組織犯罪、税金詐欺、およびその他の違法活動に対処し、アメリカの国家安全保障利益と金融システムを保護することです。CTAに基づき、米国政府は、企業の「実質的支配者(Beneficial Owner)」を特定するための情報開示と報告要件を導入しました。提供された情報は、財務犯罪取締ネットワーク(以下、「FinCEN」という。)に報告されます。

What does the CTA Require?  企業透明化法(CTA)の概要。

2024年1月1日以降、CTAは、ほぼすべての米国企業形態に、FinCENへの実質的支配者情報(Beneficial Ownership Information)(以下、「BOI」という。)の報告書提出を義務付けました。BOI報告書には、 (1) 報告法人、(2) 法人設立申請者、および (3) 実質的支配者に関する情報が含まれます。報告対象となる方は、CTAのこれらの用語の定義を正確に理解することが重要となります。以下で詳細に説明します。

2024年1月1日以前に設立された企業については、報告書の提出期限が2025年1月1日までとなっています。2024年1月1日以降に設立された企業については、設立後90日以内に報告書を提出する必要があります。2025年以降は、設立後30日以内に提出する必要があります。ただし、これは年次の要件ではありません。報告法人は、実質的支配者に関する変更があった場合、後続の報告書で変更後30日以内に報告する必要があります。

What Entities Are Required to Report?  BOI報告書の対象となる企業。

CTAにより、国内報告法人(Domestic Reporting Companies)と外国報告法人(Foreign Reporting Companies)は、FinCENに報告書を提出する義務が発生します。国内報告法人とは、法人(Corporation)、有限責任法人(Limited Liability Company)、有限責任合資法人(Limited Partnership)、または州の事務局や同様の政府機関に提出された文書によって設立されたその他の実体を指します。同様に、外国報告法人は、外国の法律に基づいて設立され、州の事務局や同様の機関に文書を提出し、ある州や部族の管轄区域で事業を行うために登録された実体を指します。

たとえば、あなたの法人がハワイ州商業局(DCCA)に登録されている場合、おそらくその法人は報告法人とみなされます。

Are There Any Exceptions to the Rules? BOI報告が免除される企業。

CTAには、新しいBOI報告規則への23の免除事由が含まれています。これらの免除は、既に厳格に規制されているか、または連邦政府に法人情報を提供する義務がある実体に適用されます。免除事由には以下が含まれます:

証券報告発行体、政府機関、銀行、信用組合、預金機関持株会社、金融サービス事業者、証券ブローカーまたはディーラー、証券取引所または清算機関、その他の証券取引法に登録された実体、投資会社または投資顧問、ベンチャーキャピタルファンド顧問、保険会社、州免許を有する保険代理店、商品取引法に登録された実体、会計事務所、公益事業、金融市場ユーティリティ、共同投資計画、非課税実体、非課税実体を支援する実体、大規模な運営会社、特定の免除された実体の子会社、および非活動実体。

What Information is Required in Reports? BOI報告書の内容。

CTA では、すべての報告法人が以下を含む BOI 報告書を FinCEN に提出することが求められます。

  1. 報告法人に関する情報(つまり、報告が必要な法人);
  2. 法人設立申請者に関する情報;および
  3. 法人の実質的支配者に関する情報。

法人設立申請者Company Applicant)。法人設立申請者は、報告法人の設立手続きを行う個人またはその手続きを主導または管理する個人です。例えば、法律事務所、会計事務所、不動産業者などがクライアントの代理としてこれに該当します。これらの組織内では、弁護士、会計士、秘書、アシスタントなどが法人設立申請者として個人情報を提供する場合があります。法人設立申請者は最大2人までに制限されています。

法人の実質的支配者(Beneficial Owner)。法人の実質的支配者は、直接または間接的に次のいずれかを行う個人または法人が該当します。

  1. 報告法人に対して実質的な管理を行う。
  2. 報告法人の所有権利益の少なくとも25%を所有または管理する。

報告法人に対して実質的な管理を行う個人または法人の例には、役員、取締役、Manager-Managed LLC のマネージャー、および 投資事業有限責任組合、または有限責任事業組合の無限責任パートナーが含まれます。

「法人の実質的支配者(Beneficial Owner)」の定義は、両義性や解釈の余地があり、どなたが該当するかということはBOI報告書の中でも極めて重要な点となります。報告法人がBOI報告書の正確性を確保するため、報告法人の実質的支配者を特定する際には、CTAの解釈と法文言の適用を慎重に行う必要があります。

報告法人は、以下の情報を提出する必要があります:

  1. 報告法人の正式名称;
  2. 取引名または商号(Doing Business As);
  3. 郵便番号・部屋番号などを含む現在の米国住所
  4. 成立した州、部族、または外国の管轄区域(外国法人の場合、最初に米国で事業を行うために登録された場所);および
  5. IRS納税者識別番号(連邦納税番号など)。

法人設立申請者と法人の実質的支配者は、以下の情報を提出する必要があります:

  1. 正式な氏名;
  2. 生年月日;
  3. 郵便番号・部屋番号などを含む現住所;および
  4. 次のいずれかの有効な書類からの一意の識別番号および発行管轄機関、またはその画像:米国パスポート;州運転免許証;州、地方政府、または部族によって発行された身分証明書;もしくは上記のいずれも持っていない場合は外国パスポート。

米国内の企業所在地が必要となりますので、住所貸しが必要な場合は当事務所までお知らせください。(※有料サービスとなります)

How Does an Entity File a Report? BOI報告手続きの流れ。

報告法人とみなされる法人は、BOI報告書を提出する義務があります。この報告書は、FinCENのE-Fileシステムを通じて電子的に提出されます。

FinCENシステムへのアクセスは、以下のURLから可能です:

https://www.fincen.gov/boi

法人の実質的支配者情報報告書の提出は無料です。

BOI報告書を提出する個人は、その報告書が真実で正確かつ完全であることを証明する責任があります。報告対象者は、報告法人が(1)BOI報告対象か、(2)実質的支配者が誰か、の2点について、デューディリジェンスを実施し、正確な情報を提出することが必要となります。また、報告者は報告書が正確であることを証明するための証拠を持っていることも求められます。

BOI報告書に加えて、個人または法人は、複数のBOI報告書を提出する際に使用する個人または法人の必要情報を保管するために、FinCEN IDを申請することができます。

What if an Entity Doesn’t File a Report? 報告を怠った場合。

報告法人がBOI報告書を提出しない場合、民事および刑事罰が科されます。故意に虚偽または不正確な情報を提出したり、報告法人の情報または更新された情報を提出しなかったりする場合、1日あたり500ドルの罰金が課せられ、最高で1日あたり最大10,000ドルの罰金または最高で2年の懲役、またはその両方が科される可能性があります。

BOI報告書に不正確な情報を記載した人が、自発的かつ迅速に(※90日以内)訂正情報を提出した場合、その人には民事および刑事罰からのセーフハーバーが与えられます。ただし、このセーフハーバーは、報告要件を回避しようとする人が報告された情報が不正確であることを実際に知っている場合には適用されません。

以上、BOI報告に関する概要となります。
BOI報告はADVIS事務所でも行っておりますので、
お手伝いが必要な方はお気軽にご相談ください。

4/5/2024 付
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